セオリー・オブ・チェンジ

    海洋生態系・水産経済・地域社会の繋がりを豊かな状態で未来世代に継いでいくためには、各国・地域の政府が連携して持続性を担保する水産資源管理を行うことが不可欠です。

    サステナブル・シーフードの国際連携の輪に日本政府が胸を張って加わるには、国内で進む水産規制改革を強力に加速させるビジネス・イニシアチブを一層活性化させることが鍵。2030年のSDGs目標達成を目指し、2020年の東京五輪の開催を控える今こそ、その国内ビジネス・イニシアチブを活性化させる最大の機会であると私たちは考えます。

    シーフードレガシーは、水産関連企業、生産者、NGOのサステナブル・シーフードの取り組みをサポートし、多様なステークホルダーが共有課題の解決に取り組む非競争連携プラットフォームのデザインを通じて、日本特有の環境に適った国際基準な地域解決をデザインします。

    背景

    減り続ける水産資源

    海は、私たちが海の再生産のペースを超えない規模での利用を続けていく限り、いつまでもその豊かな恵みを与え続けてくれます。しかし今、世界の主要漁業資源の約30%が過剰漁獲状態、約60%が過剰漁業の一歩手前の状態にあると言われており、漁業は持続可能なレベルをはるかに超えた規模で行われています。これに沿岸開発、海洋汚染、気候変動などの複合的要因とも相まって、その限界はもう目前に迫っています。

    後を絶たない違法漁業や奴隷労働

    持続性の担保を目指す水産資源管理の精神を踏みにじる違法・無報告・無規制(IUU)漁業や、人身売買や奴隷労働などの社会問題も、後を絶ちません。これらの諸問題に由来する水産資源が世界市場に流通しているケースが複数報告されています。世界第三の水産物輸入市場である日本が世界に果たすべき責任は、決してないがしろにできるものではありません。

    流通における四定条件(定量,定質,定価,定時)の限界

    地球規模の水産資源の激減に、日本特有の多様な漁業形態による水産資源管理の難しさや、消費者のライフスタイルの変化に伴う魚離れ等も加担し、いまや世界中から水産物を調達する量販店でさえも、鮮魚売り場は軒並み赤字続きです。その対策として薄利多売に一層の拍車をかける負のサイクルが、未来の海と食卓とビジネスから水産物をますます奪ってしまっています。

    魚から考える日本の挑戦

    世界各地には、環境への配慮を無視し過剰な漁業を続けた末に魚場や地域社会が崩壊した事例に溢れています。しかし一方で、その経験に学ぶ企業とNGOとがパートナーシップを結び、積極的に「水産物のサステナブル調達」に取り組むことで、科学と予防原則に則った水産資源管理の需要を作り出し、水産を成長産業化してきた事例もいくつもあります。これらの地域で積極的に「水産物のサステナブル調達」に取り組む企業は、消費者、投資家、地域社会の評価や信頼を勝ち得て繁栄しています。

    日本でも、いや、どこよりも海と密接に関わってきた日本だからこそ、この問題を解決し持続的な成長を続けることができると、私たちは確信しています。それを皆様と共に実現するために、シーフードレガシーは、未来世代に対してその社会的責任を本気で果たそうとする企業やNGOをサポートし、両者を戦略的にネットワークし、多くの海外事例に学びつつ日本特有の環境に適った解決策を共に形作ることで、持続する豊かな海を実現していきます。

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