東京サステナブルシーフード
    シンポジウム2018
    〜開催報告7〜

    big-fish

     

    C-3: 「違法漁業撲滅とトレーサビリティ確保」

    ザ・ネイチャー・コンサーバンシー 海洋政策ディレクター マルタ・マレーロ・マルティン 氏

    「政府の関与なしにはIUU漁業の撲滅とトレーサビリティの確立は困難です。日本に輸入される水産物の約30%でIUU漁業への関与の可能性がある、とのレポートが報告されていますが、政府レベルでの協働、ビジネスレベルでの協働を強化していくことで世界第3の輸入市場である日本のマーケットが改善していくことが期待される。」

    WWFジャパン シーフード・マーケット・マネージャー 三沢 行弘 氏

    「国際規模での協働や規制とルールの整備が整わない状況が続くと、IUU漁業の抜け道ができてしまう。日本の企業もトレーサビリティの重要性に関しては理解しているが1社だけでは対応できる問題ではない。多くのステークホルダーが集まり、議論を重ねることはもちろん、規制の強化も重要になってくる。」

    FishWise トレーサビリティ部門シニア・プロジェクト・マネジャー トレーシー・リンダー 氏

    「米国では政府が輸入水産物に関するレギュレーションを導入したことにより、企業がリスクの高い水産物に対してリスクアセスメントを行うようになった。トレーサビリティはIUU漁業撲滅に向けたツールであって解決策そのものではないが、より多くの企業や政府がトレーサビリティを導入することで水産市場をよりクリーンなものにすることができる。」

    食品需給研究センター 酒井 純 氏

    「日本にはEUやアメリカのようなトレーサビリティの法律が存在しない。ガイドラインなど任意のルールはあるが、その中で1つの企業が複雑なサプライチェーン上で情報収集を行うことは非常に難しい。より多くの企業にトレーサビリティの重要性を把握してもらい、統一したルールの導入、サプライチェーンを通しての情報共有ができれば国産水産物の輸出も活発化するだろう。」

    IUU漁業対策フォーラム事務局 小谷野 祥浩 氏

    「IUU漁業由来の水産物が国内マーケットに流通することで、規則を守り漁業を行う企業や漁業者に対する経済損失は大きい。輸入水産物に限らず、国産の水産物でも密漁などが問題になっている。それを防ぐためにもトレーサビリティの確立が重要となってくる。」

    次回、報告8回目は1日の締めくくりである総括セッションについてお伝えいたします。