Seafood Summit 2019 参加レポート-9
    ツアーの振り返り・日本への期待

    big-fish

    まるまる1週間「サステナブル・シーフード」に向き合った今回のサミットと視察ツアー。小売、商社、飼料メーカー、フードサービス、メディアなど普段一堂に集まることはおそらくないであろう幅広い分野からご参加いただきました。

    今回は各国でのサステナブル・シーフードの普及に関する取り組み事例のほか、水産サプライチェーンでの人権・社会問題と、それに対する企業や行政の取り組みなどが重点的に紹介・議論されました。サステナブル・シーフードの概念はヨーロッパに始まり、以来、欧米が牽引してきました。しかし欧米のマーケット、社会事情、文化は日本やその他アジアと異なり、欧米の成功事例から学ぶことは多くとも必ずしも全てが効果的なわけではありません。

    今回のサミットで日本人参加者数は過去最高の約25人、弊社花岡もシーフード・チャンピオンに選ばれ、アジアでの取り組みを紹介するセッションも複数設けられました。あるアメリカからの参加者は「日本人が物を応用する力に長けているのは世界中の誰もが知っている。日本がどんなアレンジをするのか世界は期待しているんだよ。」と話してくれました。

    この1週間はサステナブル・シーフードに関する知識を深めるほか、サミットでも強調されていた企業間での「コラボレーション」のための土台が参加者間で作られた時間でもありました。欧米の成功・失敗事例から学んで独自にアレンジし、協働して広めていく。今回のツアーはそのためのきっかけになったのではないかと思っています。

    参加者の八木田様はツアーを振り返りこのように感想を述べました。

    「効率や生産性を度外視して、未来の海を守るために取組んでいる漁業者の方々がおられ、これら漁獲物を通じて社会に選択肢を与えることこそ、日本社会の為に私たち小売業が出来ることだとよく分かりました。そのために連携・協力してくださる関係組織はすでに充実しており、行政と企業の変化を待ち続けていることも理解しました。全員が、「自分が出来ること」の区域を決めて取り組んでいる間は何も変わらない。「自分が出来ることから半歩踏み込んで連携すること」が社会全体を変えるために必要なことだと思います。」

    (株式会社 セブン-イレブン・ジャパン 海外・原材料サポート部 原材料サポートマーチャンダイザー 八木田 耕平)

    昨年末の漁業法改正で初めて「持続可能性」という文言が条例に入り、 日本は国として水産業を持続可能な産業にしていく姿勢を示しました。「持続可能性にしていくのは行政が決めたこと」と遠い存在に感じるのではなく、企業、漁業現場、消費者が実感をもち自分ごととして落とし込んでいくための足がかりを今、日本の市場を一番理解している日本のビジネスが主体で作りあげていっています。

     

    (文:山岡未季)