邑久町漁協、垂下式カキ漁業で世界初となるMSC認証!(後編:認証授与式)

    (コンサルティング事例)

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    前編では邑久町漁業協同組合の現地の様子やMSC認証取得に至った経緯やステークホルダーの取り組みをお伝えしました。後編では、漁協視察の翌日に行われたMSC認証授与式の様子をお伝えします。会場は小高い山の上に立つ岡山いこいの村。会場には50人ほどの参加者が集まりました。

    取得してからがスタート

    まずはMSCアジア太平洋地域ディレクターのPatrick Caleo氏、MSC日本事務所プログラムディレクターの石井幸造氏から邑久町漁業協同組合の松本組合長と、同漁協のカキを加工販売している株式会社マルト水産の小久保公博代表取締役社長にMSC認証認定書が授与されました。

    認定書を受け取った小久保氏は「取得により市場価値も上がり周りの理解も得られるようになった、今後も前向きに取り組みたい。」と語り、松本氏は「若い世代に大切な漁場を残していくための良いきっかけになったがこれからがスタート。プライドと自信を持ってこれからも漁場管理をしっかり行っていきたい。」と抱負を述べました。

    地域の協働の重要性

    今回の授与式では弊社取締役副社長の村上春二が司会を務めました。認証取得に向けたプロジェクトマネジャーとして本プロジェクトに関わった村上は、認証取得までの経緯として、資料作成、底生生物などの調査などの準備、本審査では資料や現場の詳細確認が行われたことを説明しました。さらに、今回の認証の注目すべき点は、国内外の需要を先取りし、(MSC認証水産物を調達基準としている)オリンピックをきっかけに地域を世界に発信できるきっかけになったこと、邑久町漁協の高い意識とチームワーク力があったこと、持続可能だけでなくて品質(美味しさ)も備わっていることを挙げました。

    また、当日来賓として授与式に参加した瀬戸内市長の武久顕也(あきなり)氏は祝辞の中で「オリンピックをきっかけにMSC認証をアピールできるようになり良かった。輸出までにはまだ課題はあるが、品質向上や後継者増加に期待している。市でもソーラーパネル設置やハンセン病療養施設などSDGsの達成に取り組んでいるので今回の取得も大きな役割を持っていると感じている。」と邑久町発世界初の取り組みを高く評価しました。

    その後は懇親会。

    千駄ヶ谷のイタリアンレストランConvivioを営み、サステナブル ・シーフードについて勉強し発信するシェフの組織、Chefs for the Blue(シェフス・フォー・ザ・ブルー)のメンバーでもある辻シェフ、澤田シェフにMSC認証を取得したカキを使った様々なお料理を作っていただきました。どれも見た目も美しく美味しいものばかり。

    今回認証を取得したカキは、マルト水産からイオンに納品され、現在、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、岡山県のイオン、イオンスタイルの54店舗*1で発売されています。大手小売であるイオンが販売したことでメディアでも大きく取り上げられました。

    今回の認証取得は取得の速さも特筆すべきですが、生産現場の邑久町漁協、加工を行うマルト水産、そしてその製品を販売するイオンリテール株式会社、つまり地域間連携とサプライチェーンでの連携がスムーズな認証取得につながることを示す好例と言えるでしょう。

    シーフードレガシーでは漁業現場をサステナブルに変えていきたい、水産エコラベルの認証を取得したい、という漁業者のみなさま、あるいはサステナブル ・シーフードを生産加工している企業を知りたいというバイヤーのみなさまなど、サステナブル・シーフードについてのご相談を承っております。ご興味のある方はinfo@seafoodlegacy.comまでご連絡ください。

     

    *1 「アジア初 ” MSC認証取得のカキ 1月21日(火)「MSC認証 岡山県虫明(むしあけ)産生かき」を54店舗で発売」(イオンリテール株式会社プレスリリースより)