サステナブル・シーフード用語・レポート集

未来の海が豊かな生態系を育み続け、次世代社会がその恩恵を受け続けることができるように、海の生物の育成に必要な環境を保護し、再生産のペースを守りながら漁獲・養殖された水産物を、サステナブル・シーフードと言います。自然資源の持続的な再生産を基礎に据えることで、私達は地域社会、水産経済、海洋生態系のつながりを、豊かな状態で次世代に遺すことが可能となります。

世界水産物持続可能性イニシアチブ(GSSI)
各国の水産企業や非政府組織などが参加する枠組みで、段階的で透明性のあるプロセスを経て、FAOのガイドラインを満たす水産物の認証スキームに対してお墨付きを与えるグローバル・ベンチマーク・ツールの役割を果たす(Global Sustainable Seafood Initiative)。 東京五輪の「持続可能性に配慮した調達コード」や、多くの水産関連企業の調達方針に組み込まれるなど、国内外を問わず持続可能な水産物調達の重要なベンチマークとして活用されている。
サステナブル・シーフード
持続可能な、つまり将来に向け安定して活用し続けることのできる水産物。 サステナブル・シーフード推進の取り組みは「未来の世代に魚食を継承する こと」とも言われる。そのためには自然環境や生態系だけでなく、社会的、経済的な面でも持続可能であることが必要で、生産者、流通加工業、 小売業、飲食業、消費者それぞれの理解と参加が求められる。
持続可能性
生物資源(特に森林や水産資源)の長期的に維持可能な利用条件を満たすこと。広義には、自然資源消費や環境汚染が適正に管理され、経済活動や福祉の水準が長期的に維持可能なことをいう。サステイナビリティー。
エコラベル (認証スキーム)
ある一定以上の基準を満たした漁業や養殖業から生産される水産物のみに与えられ、持続可能な水産品とそうでないものを差別化する役割がある。こうしたエコラベル商品を選ぶことで消費者は間接的に世界の自然保護に貢献することができる。
MSC認証
国際的な非営利団体、Marine Stewardship Council(海洋管理協議会)の運営する天然水産物の認証制度。「海のエコラベル」とも呼ばれ、水産物が持続可能な漁業によって取られたことを証明する。GSSIの認定も受けており、現在世界中でもっとも広く使われている水産物の認証制度の1つ。世界の漁獲高の約15%がMSC認証を取得しており、41か国で展開。
ASC認証
国際的な非営利団体、Aquaculture Stewardship Council(水産養殖管理協議会)の運営する養殖水産物の認証制度。養殖水産物が社会的、環境的要素に配慮し、責任ある方法で育てられ漁獲されたことを証明する。GSSI認定認証。
BAP認証
国際的な非営利団体、Global Aquaculture Alliance (世界養殖連盟)の運営する養殖水産物の認証制度。飼料、孵化場、養殖場、加工工場の基準を持つ。責任のある養殖産業における環境、社会、動物福祉、食品の安全性に関する重要要素を満たす養殖水産物に与えられる認証。GSSI認定認証。
MEL認証
一般社団法人マリン・エコラベル・ジャパン協議会の運営する国内天然水産物および養殖水産物に特化した認証制度。持続可能な水産物を「現在および将来の世代にわたって最適利用ができる様、資源が維持されている水産物」と定義し、資源と生態系の保護に積極的に取り組んでいる漁業に与えられる認証制度。漁業規格ver2.0、養殖規格ver1.0、流通規格ver1.0はGSSI認定認証。
Global G.A.P.認証
GlobalG.A.P協議会の運営する一次産品に対する認証。G. A. P(Good Agricultural Practice、農業生産工程管理)は、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理を示す。GLOBALG.A.P.水産養殖基準は、全生産工程(孵化場、養殖場、飼料、漁獲後のトレーサビリティ)について、FAOの水産養殖認証の技術ガイドラインで定められた4本の柱(食品安全、環境、作業者、動物福祉)を網羅しており、GSSIにも認定されている。
CoC認証
製品の製造・加工・流通の全ての過程において、認証水産物が適切に管理され、非認証原料の混入やラベルの偽装がないことを担保する認証。CoC認証を取得していない事業体に一度でも所有権が移ると、それ以降、認証製品として取り扱うことはできなくなるため、認証製品の管理においては、購入・製造・保管・販売などの各工程において、他の製品との明確な識別、帳票上での明示、記録の保管などが求められる。
漁業改善プロジェクト(FIP)
漁業者、サプライチェーン上の企業、NGOなどが協力し、持続可能性な漁業の確立をめざす組織的な取り組み(Fishery Improvement Project)。一般的にはこの取り組みを通して認証の取得を目指す。具体的にはまず現状の課題を特定し、次いで課題解決の計画を作成し公表、定期的なモニタリングを通じて計画の見直しと調整を行う。北米では大手小売企業のうち約3分の2の企業がFIPに対して積極的な支援を公約している。
養殖改善プロジェクト(AIP)
漁業者、サプライチェーン上の企業、NGOなどが協力して、持続可能な養殖業の確立をめざす組織的な取り組み(Aquaculture Improvement Project)。一般的にはこの取り組みを通して認証の取得を目指す。具体的にはまず現状の課題を特定し、次いで課題解決の計画を作成し公表、定期的なモニタリングを通じて計画の見直しと調整を行う。
FAOガイドライン
持続可能な水産物とそうでないものを区別する、という認証制度の上位概念としてあるのが、2005年に国連のFAO(世界食糧農業機関)の発表した「水産エコラベルのガイドライン」である。このガイドラインでは認証制度が守るべき規範を示しており、法的拘束力はないものの、これを参考にした格付け・認証制度が多く存在する。
Seafood Watch (シーフード・ウォッチ)
現在世界でもっとも認知度の高いレーティング制度。米モントレーベイ水族館の運営するプログラムで、水産物の持続可能性のレベルを緑(おすすめ、サステナブル)、黄(買っても良いが漁法、養殖方法に要注意)、赤(買うべきでない)の3色で示した消費者向けポケットガイドで有名に。多くのパートナーを持ち、絶大な影響力を持つ。また水産物の評価情報を無料で公開しており、この情報を元に地域に特化したレーティング制度を持つNGOも多い。
レーティング (格付けシステム)
現在世界でもっとも認知度の高いレーティング制度。米モントレーベイ水族館の運営するプログラムで、水産物の持続可能性のレベルを緑(おすすめ、サステナブル)、黄(買っても良いが漁法、養殖方法に要注意)、赤(買うべきでない)の3色で示した消費者向けポケットガイドで有名に。多くのパートナーを持ち、絶大な影響力を持つ。また水産物の評価情報を無料で公開しており、この情報を元に地域に特化したレーティング制度を持つNGOも多い。
トレーサビリティ
追跡可能性ともいう。商品の生産段階から流通、消費あるいは廃棄段階まで追跡(トレース)が可能なこと。責任ある漁業や養殖に由来する水産物であることを保証するためには、複雑な水産品の流通経路をモニタリングするトレーサビリティの確立が必要だが、中小事業者の費用負担や知識の不備、言語の問題、共通規格がないことなどハードルは多い。環境負荷低減や水産資源管理のためだけでなく、世界的に大きな問題となっているIUU漁業や労働問題改善のためにもトレーサビリティの確立が期待されている。
サプライチェーン
商品の原料の生産現場から消費者の手に渡るまでの流通経路のこと。水産物は世界でもっとも貿易の盛んな商品であり、また生産現場が海上ということもあり、段階を追っての追跡が難しい。水産物の持続可能性を担保するためにはトレーサビリティの確立された、透明性のあるサプライチェーンが必須となる。
レスポンサビリティ
水産業界においては調達における社会的・環境的観点からの責任性を意味する。

Seafood Legacy Resource

持続可能な漁業に関するレポート各種をダウンロードいただけます