ネットワーキング・レセプション:BAP認証とは

ネットワーキング・レセプション:BAP認証とは

先日都内にて行われた「リテーラーの持続可能な水産調達を考える会 第1回:持続可能な水産物調達方針設定における課題と解決策」。連日暑い日が続く中、多くのリテーラーの皆さまにお集まりいただき、水産物の持続可能な調達に向けての意見交換が行われました。(詳細はこちら

ワークショップの後は、サステナブルシーフードを囲んでのレセプションを開催!和やかな雰囲気の中、企業や部門の垣根を越えてのネットワーキングが行われました。テーブルには豪華な料理がずらり。MSC認証、ASC認証、FIPやAIPと聞き慣れたサステナブル / リスポンシブルシーフードの中に何やら新しいロゴマークが…

今回のブログではレセプションの様子や日本で初のお披露目となった養殖の認証スキーム「BAP認証」についてお伝えいたします!



BAPバナメイエビのブロシェット


MSCタラフィレ(150-190g)の低温酒蒸しオリエンタルソース

今回のレセプションには、ワークショップにご参加いただいたリテーラーの皆さま、そしてフードサービス、テクノロジー、生産者など様々なアプローチからサステナブルシーフードの普及を目指す皆さまにお集まりいただきました。


話題は次第に初めて見るロゴマーク、BAP認証へ。そこで、今回来日したBAP認証の運営組織、グローバル・アクアカルチャー・アライアンスの副代表スティーブ・ハート氏より、BAP認証の説明をいただきました。


養殖認証スキームBAP認証とは

BAP(Best Aquaculture Practice)認証はグローバル・アクアカルチャー・アライアンス(通称GAA)と呼ばれる非営利の商業組合(trade association)により運営されています。このGAAという組織は、養殖が自然環境に及ぼす負荷に危機感を抱いた業界のリクエストにより約20年前に設立されました。水産サプライチェーン上の企業の多くは、環境問題の他にも多くの課題を抱えており、BAP認証はこうした業界からのニーズを汲み取り、2002年に開始されました。以降、BAP認証は「持続可能性・社会的責任・食品安全・アニマルウェルフェア」を一貫して担保する認証スキームとして、北米を中心に多くのビジネスに取り入れられています。


BAP認証のロゴ


国際的に認められたスタンダード

BAP認証は、水産物の認証スキームがFAOのガイドラインに従って作られたかどうかを判断する機関、GSSI(GSSIについてはこちら)に養殖の認証スキームとして世界で初めて認知されました。同様に、社会的責任と食品安全の部門でも国際スタンダード*に準拠していることが第三者機関により認められています。

*食品安全部門:Global Food Safety Initiative(世界食品安全イニシアチブ)

  社会的責任部門:The Global Social Compliance Program(世界社会コンプライアンスプログラム)


孵化から加工までのプロセスを見える化

BAP認証の特徴は、養殖水産物の辿るサプライチェーンを段階を追って認証する点にあります。認証の対象となるのは「孵化施設・飼料工場・養殖場・加工工場」の4箇所で、養殖水産物の生産プロセスに関わる全てのプレーヤーを対象としています。これらの認証を取得した施設の組み合わせを星で表すシステムになっています。


★★★★・・孵化施設、飼料工場、養殖場、加工工場で認証済

★★★ ・・孵化施設、養殖場、加工工場で認証済

★★  ・・養殖場、加工工場で認証済

★   ・・加工工場で認証済



また、ロゴの使用料といった手数料は、認証を受ける施設が受け持つため、BAP商品を販売する側はプラスの費用を払うことなく商品を販売することができます。販売企業は明確な調達方針を設け、より星の数が多いBAP商品を推奨することで、持続可能性や社会的責任といった問題に取り組む生産者やサプライチェーン上の企業を支援することができます。

2002年の認証開始から現在まで2,000以上の施設が認証され、その生産量は年間200万トンにも及び増加の一途を辿っています。北米マーケットではもちろん、隣国の中国でもイーコマースで急成長を続けるアリババが取り扱いを拡大するなど、世界中のマーケットから注目を集めるBAP認証。今後日本での展開にも大注目です!!!


BAP認証詳細についてのお問い合わせはこちらまで >>> info@seafoodlegacy.com​​​​​​​

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