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水産ESG投融資に関する先進事例・国際連携・世界潮流を知る
2021年6月のG7では、生物多様性の損失や気候変動などの課題にG7諸国が協力して取り組む「2030年自然協約(Nature Compact)」が採択。また、TNFD(自然関連財務開示タスクフォース)の発足にともない、海洋を含む生物多様性に関する事業のリスクと機会に関する情報開示が求められるようになってきました。海洋に関するサステナビリティ・リンク・ローンが実行されるなど、企業の関心も高まっています。
また、2020年に科学誌「ネイチャー」に掲載された論文「海からの食料の未来」では、地球人口が98億人に達する2050年の食料に「海洋が大きな役割を果たす」とし、持続可能な生産体制を構築できれば、海洋由来の食用水産物は現在の5900万トンから最大1億3000万トンにまで増産できると試算。特に養殖は、代替飼料の開発などで全生産量の44%まで拡大が可能と予測しています。
海洋に関する生物多様性の保全や食糧安全保障の追求に、国連・政府・企業・投資家がますます積極的になっていく今後に向けて、シーフードレガシーは、日本のESG投融資機関に対するセミナーの開催などを通して、国際プラットフォームやベンチマーク、国内外の先進機関によるイニシアチブなど、最新情報を提供いたします。