漁業ガバナンスにおける透明性向上に取り組む国際プラットフォーム設立。活動の基礎を成す「グローバル憲章」草案に対するパブリックコメント募集中!

2022.10.05

 

IUU(違法・無報告・無規制)漁業は、持続可能な水産資源管理への脅威であり、正規の漁業者を不公平な競争にさらす、いま世界の海が直面している最大の課題の一つです。また、サプライチェーンが世界に張りめぐらされる今日、自社のビジネスが各国・地域の人権にもたらす影響を認識・把握していないことは、大きな経営リスクとなってきています。

 

いま、これらのリスクを排除しステークホルダーを守るために不可欠な手段として挙げられるのが、船舶情報、漁業活動、サプライチェーン、ガバナンス等における透明性(トランスペアレンシー)の追求です。説明責任が今後ますます厳しく問われる中、透明性の追求は、日本の水産業界も避けて通れない、むしろ積極的に連携して取り組みを進めるべき、大きな国際潮流です。

 

2022年。これらの国際課題を解決するため、水産業に関する透明性の向上を目的とする市民社会のグローバル・プラットフォーム「Global Fisheries Transparency Coalition」が誕生しました。まだウェブサイトもないできたばかりの組織ですが、運営理事には国際NGOや地域特化型専門組織等と共に、日本からは弊社CEOの花岡和佳男が参画しています。

 

このプラットフォームの狙いは、メンバー組織と共に国際戦略を描き、主要国や地域における取り組みの連携を強めることで、グローバル・アドボカシー・ワークの相乗効果を最大化させることにあります。その活動の基礎を成す「グローバル憲章」の草案が作成され、9月20日に発表されました。10の原則からなるこの憲章は、透明性追求における優先事項を特定した、今後の国際潮流を大きく方向付けるものです。

 

グローバル憲章(英語)

グローバル憲章(日本語)

 

そしてこのプラットフォームは今、「グローバル憲章」の草案に対するパブリック・コメントを募集しています。水産に関わる全てのステークホルダーにとって効果的かつ公平な原則を作成するために、NGO、政府、企業、アカデミアなど、世界各地の多様なステークホルダーからの意見を求めています。パブリック・コメントのフォームは日本語にも対応しており、締め切りは2022年10月31日(月)です。

 

Global Fisheries Tranparency Coalitionの 運営理事であり、弊社CEOの花岡和佳男は、「迫る国際潮流の対応に苦労する後手のポジションから、大きな国際潮流を作る先手側に、日本の水産業界や水産行政の立ち位置をシフトさせたい」とし、「いま全世界を対象に行われているこのパブリック・コメントに、ぜひ日本の水産関連ステークホルダーの皆様に一人でも多くご参加いただき、日本が描く理想の未来像を示していただきたい」と述べています。

 

 

 

パブリックコメントは以下の言語でも受け付けています。

英語スペイン語フランス語 、繁体字中国語 、簡体字中国語 



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