東アジアNGO IUU撲滅を 日本の流適法に期待
この度、国際的な、あるいは東アジアを活動拠点とする複数のNGOから、昨年末に制定された「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律」に注目を示す共同声明が発表されました。
日本の「特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律」に関する共同声明
この法律は、日本のサプライチェーンからIUU(違法・無報告・無規制)漁業による水産物を排除するために制定されたもので、今後対象魚種を国内外で取引する場合、適法に漁獲されたことを示す漁獲証明書の添付が義務付けられます。
IUU漁業は、経済面でも生態系保全の面でも損失が大きく、世界的な問題でもあり、SDGs14のターゲットの一つにもなっています。
こうした状況を受けて、先日、150以上の企業が所属する、5つの世界的な水産プラットフォームからも、IUU漁業の撲滅とそのためのPSMA(違法漁業防止寄港国措置協定)の取締強化を求める声明が発表されました。https://seafoodlegacy.com/7660/
国内法の強化による流通対策、PSMAの取締強化による水際対策、トレーサビリティの強化、そして貿易取引国との協力は、IUU漁業の撲滅にとって必要不可欠です。その意味では、今回の声明は日本が踏み出したIUU漁業撲滅への第一歩に対して、日本にとって主要な水産物貿易取引相手である東アジアで注目が集まっていることを示すものであり、今後、国内の対策強化を推進させるきっかけになると思われます。
世界、アジア、そして日本の国や企業、NGOが強力なタッグを組み、IUU漁業撲滅に向けて動いていこうとしています。