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SDGs 目標14を事業に生かす!連続ウェビナー第2回 報告ブログ

連続ウェビナー「実践!今から始めるSDGs Goal 14 〜時代に取り残されない水産企業の行動とは。サステナブル Startup webinar〜」:第2回「水産企業のコンプライアンス活動の先進事例と業務への落とし方」

主 催:株式会社シーフードレガシー
進行役:株式会社シーフードレガシー 企画営業部 髙橋諒
開催日:2021年8月4日(水)



連続ウェビナー「実践!今から始めるSDGs Goal 14 〜時代に取り残されない水産企業の行動とは。サステナブル Startup webinar〜」は、全4回を通して水産業を自社の事業とともに持続可能にするための実践方法を学ぶ講座です。


本講座では水産関連企業のみなさまをはじめ、社食などでサステナブル・シーフードの導入を考えている水産業界以外の企業の方々に役立つ内容を発信いたします。


講座内ではサステナブル・シーフードを取り巻く環境や導入した際の利点・導入しないことによる事業継続性のリスクを提示しつつ、サステナブル・シーフードを既存の業務や新規事業に組み込めるよう具体的な手法や考え方を知ることができます。


以下では第2回の内容を簡単にご紹介いたします。
第1回の内容についてはこちらの記事をご参照ください。


「水産物で人々を幸せにする 未来を届ける流通企業の取り組み」

株式会社ショクリュー 事業企画部 荘司史幸氏



〈ポイント〉

  • 流通企業の役割は、生産者とマーケットの間に立ち、双方が密接に関わりながら持続的につながっていく手伝いをすること
  • 消費者が認証品を購入したり、認証品のメニューを頼む際、IUU(違法・無規制・無報告)漁業や水産資源の減少といった問題に自分たちが直接的に関わっていることを知ってもらう必要がある
  • 非認証品を扱うことで拡大しうるリスクについても、顧客と共に考え、問題意識を共有する必要がある




冒頭ではショクリュー様のビジネスモデルについてお話いただきました。ショクリュー様は全国に4つの支社と各地域の営業所を持ち、幅広いネットワークを形成しています。これを活かすことで、それぞれの地域に密着しながらバラエティに富んだ商品を提供でき、顧客の要望に合わせた商品や納品形態の提案を行うことを可能としています。


荘司様は「ショクリューにできること」として次の3点を挙げられました。


  • 生産者とマーケットの間に立ち、双方が密接に関わりながら持続的につながっていく手伝いをする
  • 国内外で認証を取得した生産者とともにマーケットに合った商品づくりに取り組み、主体的に買い付け、サステナブル・シーフードを消費者に届ける
  • 国内有数の水産流通企業としての責任と役割を理解し、顧客と共に持続可能な水産業及び社会づくりに貢献する




SDGs 目標14を事業に生かす!連続ウェビナー第2回 報告ブログ

(スライド:株式会社ショクリュー)



これらのお話を踏まえ、後半ではパネルディスカッションが行われました。



〈パネルディスカッション(抜粋)〉

Q:「2022年3月までに全拠点でMSC・ASC認証を100%取得する」という話があったが、その目標が設定された背景は?


A:初めは認証品のマーケット拡大を見越して、自社ビジネスを広げるために取り入れた。2012年のロンドン五輪後に認証品の需要が大きくなった事実を踏まえ、他社に先んじて東京オリンピック後のマーケットの拡大を見据えて動く必要があると考えた。



Q:CoC認証の管理などの活動を社内で推進するにあたり、どんな課題があったか。また、どのように解決したか。


A:当初は会社全体としてサステナブル・シーフードに対する意識が低く、社内での認知度もあまりなかった。導入にあたり費用や労力がかかることも考え、まずは経営層の理解が得られるように様々な機会を設けた。一番の課題は、在庫管理や伝票管理など現場における業務の負担が大きくなってしまうことだった。社内では「コストや手間がかかるのでやめた方がいい」という声もあったため、新しい取り組みに対する現場の理解を得つつ業務の負荷を減らす必要があった。前者は各現場で勉強会を開いたり「将来に向けた持続可能な社会の実現に自社の仕事を通じて貢献することの意義」を担当者ひとりひとりと話し合ったりしたことで、後者はシステムや現場の運用方法の改善に取り組むことで解決を試みた。



Q:導入のハードルが高いようにも感じられるサステナブル・シーフードだが、貴社が導入の一歩目としてとった具体的な行動とは。


A:導入を検討していた時期が折しも自社のウェブサイトをリニューアルする頃合いだったため、シーフードレガシーなどと協力しつつサステナビリティに関するページを設けた。ページの作成に関わることで知識を深められたことに加え、その後の採用活動や営業の場面でも役立てることができた。



Q:勉強会は営業部主体で行ったのか。


A:企画担当者が全国の営業所をまわって開催した。営業担当者の業務との兼ね合いも考えて時間帯を選び、全員が参加しやすいような環境をつくった。



Q:荘司様の考える、サステナブル・シーフードを普及させるための戦略は。


A:消費者に訴求する際、危機感を煽るだけでは効果が出ないこともある。そのため、社会に与えられるポジティブなメリットを提示することが重要なのではないか。



ディスカッションの後半では、ステークホルダーとの関わり方やコロナ禍についてのお話もありました。その中で荘司様は「認証品を購入したり、認証品のメニューを頼む際、IUU漁業や水産資源の減少といった問題に自分たち消費者が直接的に関わっていること、逆に非認証品を扱うことで拡大しうるリスクを知っていただきたい。認証品はあくまでもツールだが、大切なお客様と意識を共有し、持続的な未来について考える機会を広げたい」と語りました。



今回は株式会社ショクリュー様のビジネスモデルをご紹介いただきながら、サステナブル・シーフードを導入するにあたっての苦労や社内で取ったアクションなどについてお話いただき、水産企業の先進事例を学びました。水産流通企業が果たすべき役割や「持続可能な社会の実現にどう貢献するかという課題に向き合う姿勢から、改めて自社がサステナブルな活動を行う際の意義付けの重要さを学ぶことができました。


前回の講座では企業側がサステナブル・シーフードを選ぶメリットや選ばないリスクについてご紹介いたしましたが、今回のお話でもあったように、消費者側と問題意識を共有し、サステナブル・シーフードを選ぶことで社会にどのような良い影響をもたらすのかを理解してもらうことも益々重要になってくるでしょう。



(文:髙木 燎)

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