ヒルトン 協働事例

シーフードレガシーと協働で、サステナブル・シーフードの調達目標の達成に成功!そのカギとは

世界最大手のホテルグループ「ヒルトン」に聞く、サステナブル・シーフードの調達目標達成における成功事例をご紹介。
シーフードレガシーとの企業研修、調達戦略、サプライヤー紹介がポイント。

ヒルトン

日本・韓国・ミクロネシア地区 サプライマネジメント統括本部長
大井智博さん

ポイント
  • 客観的かつ実践的な社員研修
  • 調達目標達成のため、現在の調達状況分析と戦略策定
  • 持続可能な調達をサポートできるサプライヤーの紹介

ホスピタリティ業界のグローバルリーダーとしてサステナビリティに取り組む

ーーまずは御社の事業概要とサステナブル・シーフードの調達目標を掲げた背景を教えてください。

ヒルトンは、123以上の国と地域で事業を展開する、世界大手のホテルグループです。​​ヒルトンは2011年から、「トラべル・ウィズ・パーパス」という企業責任戦略を策定し、サステナビリティの推進を含めた取り組みを行っています。この「トラべル・ウィズ・パーパス」は、2018年に再定義され、新たに2030年に向けた目標が掲げられました。「2030年までに、社会的影響への投資の倍増と環境負荷の半減に取り組む」というのが、目標の概要です。

新たな目標の設定にともない、責任ある調達も、重要な項目として位置づけられました。具体的な目標づくりも行われ、そのうちの一つとして「2022年12月までに水産物調達量の25%以上をMSCおよびASC認証商品とする」という目標が設けられました。

サステナブル・シーフードを使った料理(写真:ヒルトン提供)

実践的かつ論理的な研修が参考に

ーーシーフードレガシーの力を借りるまでの、経緯を教えていただけますか。
当時(2018年)、ヒルトン(日本・韓国・ミクロネシア地区)の水産物調達量におけるMSC・ASC認証商品の割合は、わずか1%ほど。25%という数字は途方もない数字に感じられ、この数字を達成するには、プロの助けが必要だと感じました。

その後、サステナブル・シーフードに関して専門的な知識をもつ団体や企業とコンタクトを取りつつ、目標を達成するための最善策を模索し始めたところ、出会ったのがシーフードレガシーです。シーフードレガシーは、サステナブル・シーフードのワークショップも随時実施していると聞き、ヒルトンの社員に向けた研修を行ってもらうことになりました。

日本・韓国・ミクロネシア地区では、2016年より毎年「F&Bマスターズ」というヒルトングループホテルのチームメンバーを対象にした社内料飲コンペティションを行っており、そこでプログラムの一つとして、大会参加者を対象とした研修、「サステナブル・シーフード・セミナー」を開いています。シーフードレガシーには、2020年に初めて、「F&Bマスターズ」の「サステナブル・シーフード・セミナー」を担当してもらいました。

2021年のF&Bマスターズの研修(写真:シーフードレガシー)
当日は、シーフードレガシーの担当者の方に登壇してもらい、MSCおよびASC認証、日本発の認証であるMEL認証の概要など、サステナブル・シーフードにまつわる話をひと通りしていただきました。

セミナーで一連のお話を聞いて実感したのが、シーフードレガシーによるセミナーの内容は、実践的であるということ。理論を重んじつつも、サステナブル・シーフードを導入するための現実的な方法をしっかりとお話してくださり、とてもありがたかったですね。シーフードレガシーは、漁師から水産会社、エンドユーザーまで、水産物に関わる全ての人たちが置かれている状況を理解しています。そうした理解のもと、サステナブル・シーフードを取り入れる方法を教えてくださったので、非常に身になるセミナーになりました。

この研修がきっかけとなり、ヒルトン(日本・韓国・ミクロネシア地区)とシーフードレガシー、海と漁業のサステナブルを推進する企業、UMITO Partnersで協働することに。さらに、2021年10月には、3社間でヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区におけるサステナブル・シーフードの調達目標の実現や促進を通じて、日本各地の生産現場、海洋環境の持続可能性の向上をめざし、協働パートナーシップに関する覚書も締結しました。



現状と課題の分析、優先順位付けで戦略的に

ーー覚書を締結した後、シーフードレガシーより、具体的にどのような協力があったのでしょうか?

シーフードレガシーに協力いただいた内容は、多岐にわたります。 まず、我々が知らない水産会社を紹介していただいたり、どのような認証魚種が今後調達可能なのか、といったようなことを教示してもらいました。そのうえで「水産物調達量の25%以上をMSCおよびASC認証商品とする」という目標を達成するための、分析を行ってもらいました。

ヒルトンでは、購入している水産物のリストをデータ管理しているので、それを見て、内容を細かく分析していただきました。MSC、ASC認証商品を扱うサプライヤーとの取引を増やす、仕入れる魚種を見直す、といった課題を洗い出し、解決していく課題の優先順位を決めるのを手伝っていただきました。

我々の優先商品やそれまで認証商品を増やしてきた既存のサプライヤーさんとの提携も進めながら、以後取り組むべき課題を記したロードマップを作成し、やるべきことを見える化していただいたことも、サステナブル・シーフードの調達目標達成にとても役に立ちましたね。

大井 智博さん(写真:シーフードレガシー)

調達先の紹介やフォローも

日本においては、関東圏以外の地域に認証商品を扱うサプライヤーが少ない、認証商品は高くつきやすい、といった課題がありましたが、こちらのニーズを把握したうえで、最適なサプライヤーをヒルトンにつないでくれました。サプライヤーとの交渉もフォローしていただき助かりました。こうした取り組みが功を奏し、日を追うごとに認証商品の仕入れ量が上がっていきました。

そして2022年12月、水産物調達量の25.9%をMSCおよびASC認証商品にすることができました。

シーフードレガシーの力を借りたことにより、よりスムーズに目標を達成することができました。また、水産物調達量の25.9%をMSC・ASC認証商品にするという目標を達成したのを機に、ホテルのチームメンバーたちの意識や姿勢がさらに前向きになりました。自信も養われたようで、さらに高い目標を設定しても、チームメンバーが難色を示す様子は見受けられませんでした。

今後もシーフードレガシーと協業しながら、さらなる高みを目指していきたいですね。

 

 


トラベル・ウィズ・パーパス
Travel with Purpose | Environmental, Social and Governance at Hilton

ヒルトン、アジア太平洋地域で企業責任戦略「トラベル・ウィズ・パーパス(Travel with Purpose)」を推進
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000094.000033161.html

ヒルトン、UMITO Partners、弊社、シーフードレガシーとで協働パートナーシップの覚書締結について
https://seafoodlegacy.com/news/20211028

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