国境を越えてネットワーク拡大中!サステナブルシーフードシェフ築地ツアー

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10月27日、シンポジウム当日の朝、今回のシンポジウムの為に来日したカナダ人シェフ、ネッド・ベル氏との意見交換会と築地案内の為にサステナブルシーフードの普及を目指し活動する《Chefs for the Blue》から4人のシェフにお集まり頂きました。


《Chefs for the Blue》はサステナブルシーフードに関心のある東京のシェフの集まりで現在は勉強会やイベント通してサステナブルシーフードについての理解を深めると共に消費者への啓蒙活動を行なっています。ちなみにこの勉強会、ディナー営業を終えたシェフの皆様が参加できるよう、深夜0時スタートとかなりハードなのですが、毎回30人ほどのシェフが集まります。日本のシェフも本気です!今回お集まり頂いたのは「シンシア」の石井真介シェフ、「銀座六雁」の秋山能久シェフ、「麻布長江」の田村亮介シェフ、そして「ジャンジョルジュ」の米澤文雄シェフと、東京のレストランシーンを牽引する錚々たるメンバーの皆様です。


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深夜の勉強会の様子。この時間からもう一仕事、本当にお疲れ様です!


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先日行われた青山ファーマーズマーケットには6人のシェフが参加!完売続出と大盛況でした。みなさん素敵な笑顔!


そして今回シンポジウムのために来日したネッド・ベル氏はカナダでレストランやスーパーを対象としたサステナブルシーフードプログラムを展開するOcean Wiseの総料理長。バンクーバーのフォーシーズンズホテルの総料理長を務め、同ホテルで提供される水産物の100%サステナブル化を成功させた人物でもあり、自転車でカナダを横断し各地で現地のシェフとのイベントを通してサステナブルシーフードの啓蒙活動を行うなど、熱い思いの持ち主です。この活動が評価され、2017年のシーフードチャンピオンにも選ばれました。


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Ocean Wise総料理長 ネッド・ベル


今回はトップシェフによる築地ツアー、そしてこれからこうしたシェフを中心に広がりを見せるであろうレストランの取り組みについてご紹介します。


まずはじめに訪れたのはマグロの仲卸。この日の朝、店頭で裁かれていたのは今問題視されている太平洋クロマグロではなく、劇的に資源が回復してきている大西洋クロマグロです。ネッドシェフによると、カナダで漁獲されたマグロにはタグがつけられ、そのタグの種類で漁獲場所、漁獲方法が分かるとのこと。ちなみにこのマグロはプリンスエドワード島で延縄魚により漁獲されたもので、冷凍されることなく日本に輸出されたそうです。


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人間と比較しても大きいマグロ。かなりの力仕事です。



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カナダ産のマグロであることが分かるタグ。マグロの尾の部分についています。


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まるでノコギリ!マグロ裁き用の道具の数にのびっくり。


マグロを巡る議論には様々な意見がありますが、これほどまでに奥深い日本のマグロ文化を肌で感じ、資源保全の観点と純粋に良い食材を消費者に提供したい、という2つの思いを持つネッドシェフは、少し複雑な気持ちになったそう。仲卸のご主人も英語が堪能で色々とお話をされていました。


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シェフのみなさんもマグロのプロの話に興味津々。朝の忙しい時間にありがとうございました!


次に訪れたのはエビの仲卸とアワビの仲卸。以前は安価で入荷できた外国産のロブスターも次々と保全に向けて規制が厳しくなり、今では国産の伊勢海老の方が安く入荷できることもあるとか。それと比較してアワビは各漁協の自主規制により資源管理が行われ、ベストシーズンに漁を行い出荷するため単価も高くつくそうです。


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長崎産の立派な伊勢海老に感動!


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どこ産のアワビがオススメか、シェフ達の話も盛り上がります。


築地の仲卸のご主人達の話、とても興味深い!事務所での仕事を飛び出して、弟子入りしてみたくなりました。築地のように1種類の水産物を極める仲卸が集まる市場は海外では珍しく、各魚種のプロフェッショナルが集まる築地、そして日本の水産業の奥深さにネッドシェフも感動して言葉も出ない様子でした。

次に訪れた仲卸では、鯛の神経〆の様子を見学。ここでは魚を卸す先の用途に合わせた下処理を行うそうで、鮮度が命の刺身や寿司に使われる魚ではこうして神経〆をして白身魚の引き締まった食感を楽しめるようにするそうです。逆に蒸したり焼いたりする場合はふっくらした食感が引き出されるように、別の加工をするそう。まさにプロの仕事、次々と用途に合わせて鯛が下処理されていきます。まるで魚の調理は築地で始まっているかのようです。


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あっという間に神経〆完了!


普段築地に出入りするシェフ達の案内のもと築地を見学すると、全く違う視点で築地を見ることができました。築地は魚のプロ集団の集まり。日本の魚食文化の真髄はここにあり!早朝から活気に溢れる築地からエネルギーをもらいました。こうして魚を愛する文化のある日本だからこそ、持続可能な漁業と利用の実現に向けてできることがあり、逆に難しいこともある。次回は日本でサステナブルシーフード普及に向けて模索を続ける日本人シェフ達とサステナブルシーフードが一般に受け入れられ始めたカナダで活躍するネッドシェフの対談の様子、そして《Chefs for the Blue》の活動をご紹介します!


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最後にみんなで1枚!



Chefs for the Blue


東京のシェフ達によるサステナブルシーフードの勉強会。消費者にサステナブルシーフードの重要性を伝えるべく、トークショーやフードトラックイベントを通して活動中!シェフ達の活動やイベント情報はフェイスブックページから発信中!



Ocean Wise

カナダ・バンクーバー水族館を母体とする環境保全団体。その活動の一部としてサステナブルシーフードに関するプログラム展開中。中でもレストランプログラムは650を越えるパートナーを持ち、オーシャンワイズのディナーイベントはチケットが売切れるなど話題になっています。

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